松井山手でピザが食べられる居酒屋。お好み焼き生地の独創的な一品
居酒屋でピザが食べられる、という時代になりました。ただ、その多くは「冷凍ピザを解凍して出す」か「市販の生地にトッピングして焼く」という形です。
松井山手の鉄板バル藤村商店のピザは、少し違います。
生地の材料からして、ピザではありません。お好み焼き用の粉をベースに、醤油・長芋・出汁を合わせて作った特製生地。それを鉄板で焼き、バーナーで仕上げる。見た目はピザですが、食べると和食の余韻が残る——だから「うそつきピザ」という名前がついています。
この記事では、居酒屋のピザとして藤村商店のうそつきピザが独創的である理由を、生地の構造から丁寧にお伝えします。
居酒屋のピザに多い「あるある」
居酒屋メニューにピザが載っていても、期待しすぎて失敗した経験がある方は少なくないと思います。
厚みのある生地でもっさりしている、チーズが少ない、冷めると途端においしくなくなる——居酒屋のピザにありがちな残念さです。ピザ専門店には及ばないとわかっていても、やはり食べた後に「まあそうだよな」と感じることがあります。
藤村商店のうそつきピザは、そういう文脈でまったく異なる場所に立っています。そもそも「ピザである」ことを目指していないからです。
お好み焼き生地という発想
うそつきピザの生地の核心は、お好み焼き用の粉を使っていることです。
お好み焼き用の粉は、小麦粉に山芋・出汁・ふくらし粉などが混合されており、焼くとふんわりしつつも表面はカリッと仕上がる特性があります。藤村商店ではここにさらに醤油・長芋・出汁を加えて生地を仕込みます。この「和の三素材」が、食べた後に口のなかに残る余韻の正体です。
なぜお好み焼き用の粉なのか——理由は明快です。鉄板で焼くのに最も向いている生地だからです。ピザ生地はオーブンの上下からの熱で焼き上げることを前提としており、鉄板の片面加熱とは相性が良くありません。お好み焼き生地は鉄板一枚で均一に焼き上がる。鉄板バルというお店の強みを生地の選択から活かした発想です。
薄くてパリッと、軽い食感が生まれる仕組み
うそつきピザを食べた人がよく言うのが、「思ったより軽い」という感想です。
この軽さは、生地の薄さと鉄板加熱の組み合わせから生まれます。鉄板は200度という高温を均一に保ちながら、生地の底面を直接加熱します。水分が素早く飛ぶことで、生地は薄くパリッとした食感に仕上がります。もたれる重さがなく、ひとりで1枚ペロッと食べ切れる軽さ——これがグループで「奪い合い」になる理由のひとつでもあります。
厚みのある食べごたえより、食べやすさと後引く旨みを優先した設計です。
仕上げのバーナーで「ピザらしさ」が完成する
鉄板で底面を焼いた後、トッピングを乗せて、最後にバーナーで表面を炙る——この最終工程によって、うそつきピザは「見た目のピザらしさ」を手に入れます。
バーナーの炎がチーズを溶かし、表面に焦げ目と香ばしさをつける。この演出が、視覚的にも嗅覚的にも「ピザが来た」という感覚をつくります。でも口に入れると、和風の余韻が広がる——この「期待と裏切り」の構造こそが、うそつきピザの核心です。
お酒との相性:何と合わせても邪魔をしない
うそつきピザがお酒のつまみとして優れているのは、合わせるお酒を選ばない点にあります。
醤油・長芋・出汁ベースの和風の生地は、ビールの苦みともハイボールのすっきり感とも喧嘩しません。チーズのコクとワインの組み合わせも悪くない。日本酒と合わせても、和の余韻が邪魔をするどころか橋渡しになります。
「ピザだからワイン」「居酒屋だからビール」という固定観念を崩してくれる、懐の広い一皿です。
初めての方へ:居酒屋のピザへの期待値を変えてくれる一品
「居酒屋のピザにはそんなに期待していない」という方にこそ、一度食べてほしいのがうそつきピザです。
ピザとして評価するより、「鉄板バルならではの独創的な一皿」として食べると、体験の豊かさが変わります。お好み焼き生地という素材選択、鉄板加熱という調理法、バーナー仕上げという演出——それぞれに意図があって、組み合わさることで「ここにしかない一皿」になっています。
藤村商店に来た人のほぼ全員が注文するというのは、そういうことだと思います。
店舗情報
鉄板バル藤村商店は、学研都市線・松井山手駅から徒歩5〜6分。京都府京田辺市松井ヶ丘3丁目8-16にあります。営業時間は17:00〜23:00(ラストオーダー22:00)、定休日は火曜日です。
店舗向かいに駐車場1台分があり、車でのご来店も安心です。3名以上のグループには飲み放題付きコース(¥5,000〜)もご用意しており、コース内でもうそつきピザをお楽しみいただけます。


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