実は京田辺のシェフの技が見られるカウンター席には、指名で座る常連がいた

「今日もカウンター、空いてますか?」

お電話やご予約の際に、こう聞いてくださるお客様がいます。テーブル席ではなく、カウンター席を指定して来てくださる方が、藤村商店にはわりと多いんです。なぜかというと、そこには普段のレストランでは絶対に体験できない「何か」があるから——そう話してくれるのは、もう何年も通ってくださっている常連さんたちです。

フジムラです。今回は、あまり表に出してこなかったカウンター席の話と、鉄板の前に立つときに僕がこっそりやっていることをお話しします。「ただ焼いてるだけでしょ?」と思われがちなんですが、実はそうじゃない。せっかくなので、その裏側を少し見ていただこうと思います。

こんな方におすすめ

  • ✅ 京田辺・松井山手エリアで雰囲気の良い飲食店を探している方
  • ✅ シェフの調理を間近で楽しめるカウンター席のある店を知りたい方
  • ✅ 「また来たくなる行きつけの店」を見つけたい方
  • ✅ 鉄板焼きのこだわりや職人の技に興味がある方
  • ✅ 一人でも気兼ねなく入れるお店を探している方
実は京田辺のシェフの技が見られるカウンター席には、指名で座る常連がいた | 鉄板バル藤村商店

カウンター席は「ライブ」の最前列だと思っている

うちの店は18席のこぢんまりとした空間ですが、カウンター席からは鉄板がそのまま見えます。オープンキッチンにしたのは、料理を「出すだけ」にしたくなかったから。調理している姿、食材が鉄板に触れる瞬間、煙と香りが立ち上がる様子——そういう「ライブ感」ごと楽しんでほしくて、この設計にしました。

ホテルのレストランで接客をしていた頃、お客様と調理の間には厚い壁がありました。それ自体は決して悪いことではないんですが、僕がやりたかったのは少し違う。「何が届くかを待つ」のではなく、「目の前で何かが生まれるのを見ていられる」——そんな体験を、気取らない場所でできたらいいなと思って、この店を作りました。

だから、カウンターに座ってくれたお客様には、僕も自然に話しかけます。「今日はこの肉が良かったですよ」「この野菜、八幡から届いたやつで」というような会話が生まれると、料理が出てきたときの受け取り方がまったく変わる。同じ一皿でも、背景を知って食べるほうが、確実においしく感じてもらえると思っています。

「鉄板の温度は肉ごとに変える」——実はここが一番のこだわり

鉄板焼きって、見た目はシンプルに見えるんですよね。熱い鉄板に肉を置いて焼く、それだけじゃないかと。でも実際には、温度の使い分けがすべてといっても過言ではありません。

うちで使っている鉄板は厚さ約25mmあります。この厚みがあることで、表面温度が200℃を超えていても蓄熱が均一に保たれる。肉を置いたときに温度が急激に落ちない。これが「瞬時に表面を焼き固める」という動作につながっていて、中の旨みと肉汁を閉じ込めることができます。

ただ、同じ鉄板でも、牛ハラミと飛騨牛のステーキでは扱い方がまったく異なります。ハラミは繊維が太くて熱を通しやすいので、やや高温でテンポよく。飛騨牛は脂の融点が低いので、温度をあえて少し落として、脂が逃げないようにゆっくりと焼き上げる。これをカウンターに座っているお客様が見ていると、「あ、さっきと置き方が違う」と気づいてくれることがあります。そういう瞬間、僕はちょっとうれしいんです。

33年この仕事をしてきて、いまも「この肉はどう焼くのが一番か」を毎回考えています。産地や部位だけじゃなく、その日の肉の状態——熟成の具合、水分量、脂のまわり方——によっても判断が変わる。マニュアルにはできない部分です。

✓ ここまでのポイント

  • カウンター席はシェフの調理を間近で見られる「ライブの最前列」。料理の背景を知ることで、一皿の味わい方が変わる
  • 厚さ25mmの鉄板と200℃超の高温が、肉の表面を瞬時に焼き固め旨みを閉じ込める
  • 肉の種類・状態によって温度と焼き方を変えるのが、33年の経験から生まれた藤村シェフのこだわり

名物「うそつきピザ」の正体を、常連だけが知っている

「うそつきピザは毎回取り合いになる」——そう言ってくれるお客様が多い、うちの看板メニューのひとつです。なぜ「うそつき」かというと、ピザに見えてピザじゃないから。生地にお好み焼き用の粉を使い、それをバーナーで仕上げるという、完全にうちオリジナルの一品です。

これを初めてカウンターで食べたお客様の反応が、僕は一番好きです。目の前でバーナーが入る瞬間、「え、これどういう料理?」という顔になる。そして食べて「なるほど、これはうそつきだ」とわかる瞬間の、あの表情。テーブル席で楽しんでいただいても十分美味しいんですが、カウンターだとその「種明かし」の過程をリアルタイムで見ていただけるので、より楽しんでもらえる気がしています。

料理って、食べるまでの「期待感」が味の一部になると思っているんです。だから僕は、カウンターに座ってくれた方には少しだけ「次に何が来るか」を匂わせるように話します。「次、バーナー使いますよ」とか「これ、見てると楽しいと思います」とか。それだけで、受け取り方がまったく変わる。

「うそつきピザは毎回取り合いになる。何を食べても美味しいし、また来たくなるお店です」

40代・女性(常連グループのお客様)

「一人でもグループでも居心地がいい。コスパも良くて、気づいたら長居してしまってます」

30代・女性

「常連が指名で座る」理由は、距離感にあると思っている

カウンター席を指名してくださるお客様のほとんどは、最初からカウンターを目的に来たわけじゃなかった、とおっしゃいます。最初はたまたま空いていたから座った。でも、そのときの体験が「また来たい」につながって、次からは「カウンター、ありますか?」になっていく。

その体験の中心にあるのは、料理の技術だけじゃないと思っています。「シェフが自分のために焼いてくれている」という感覚——それが、カウンターでしか生まれないものです。18席という規模だからこそ、お客様一人ひとりの顔が見えます。今日はお疲れそうだなとか、今日は誰かと大事な話をしてるんだなとか。それを感じながら、料理を作っています。

滞在時間に制限を設けていないのも、そういう考えからです。ゆっくり飲んで、しっかり話して、気づいたら2〜3時間経ってた——そういう夜が、行きつけの店の記憶になると思っているので。

松井山手という土地は、落ち着いた住宅地で、「近所に良い店がない」という声を開業当初からよく聞いていました。13年続けてこられたのは、そういった地元の方々がカウンターに、テーブルに、繰り返し来てくださったからです。京田辺・八幡・枚方方面から足を運んでくださる方も増えてきて、それがまた嬉しい。

GWも営業します——ぜひカウンターを狙ってみてください

通常、火曜日は定休日にしているのですが、4月28日(火)と5月5日(火)は特別営業します。GW中に松井山手・京田辺エリアで夜の時間をゆっくり過ごしたい方、ぜひこの機会にどうぞ。カウンター席は数が少ないので、狙い目は早めのご予約です。

はじめての方も、「カウンター席で」と一言添えてご予約いただくと、よりライブ感のある時間をお楽しみいただけます。一人でのご来店も大歓迎です。むしろカウンターは一人のほうがシェフとのやり取りを存分に楽しんでいただけるかもしれません。

まとめ:鉄板の前に立つ33年が、あのカウンターに詰まっています

今回は、普段あまり語ってこなかったカウンター席のことと、鉄板の前でやっていることをお話ししました。料理の技術は言葉にしにくい部分が多いんですが、カウンターに座っていただければ、言葉よりも先に「何かをやっている」というのが伝わると思っています。

33年、鉄板の前に立ってきて、いまも「もっとうまく焼けないか」を考えています。それは変わらない。気取らず、でもちゃんと本物の美味しさを——そういう店を目指して、今日も鉄板に火を入れています。

松井山手駅から徒歩6分、松井ヶ丘交差点の近くでお待ちしています。カウンター席のご希望はお気軽にお伝えください。

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皆さまのご来店、お待ちしております。

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