先日、常連のお客様から「藤村さん、毎日どうやってあのハラミ仕入れてるんですか?どこの肉もハズレがなくて」と聞かれました。嬉しい言葉でしたし、正直、毎日やっていることなので「普通ですよ」と答えかけたんですが……やっぱり普通じゃないかもしれない、とも思って。
鉄板の前に立つ前に、すでにその日の料理は始まっている。仕入れの段階から妥協しなければ、鉄板の上では「引き算」だけで十分美味しくなる。それが33年この世界にいて、13年間藤村商店をやってきて、たどり着いた答えです。
フジムラです。今日は少し、僕たちの一日の裏側をお見せしようと思います。
こんな方におすすめ
- ✅ 松井山手・京田辺エリアで食材にこだわるお店を探している方
- ✅ 藤村商店の料理がなぜ美味しいのか気になっている方
- ✅ 普段使いできる本物の鉄板料理のお店を見つけたい方
- ✅ 食材の産地や仕入れへのこだわりを知ってから予約したい方
- ✅ 仕事帰りや週末に「また行きたくなるお店」を探している方

午前中の市場。目利きは「迷わないこと」から始まる
営業のない火曜日以外、僕の朝は早いです。市場に向かうのは開店よりずっと前の時間帯。仕入れ先は固定しているものもありますが、野菜に関しては京田辺・久御山・八幡・宇治田原といった地元農家さんとのつながりを大切にしていて、旬の状態や収穫タイミングによって毎回変わります。
「今日はこっちの方が状態がいい」「この時期だけのものだから少し多めに」——そういう判断を積み重ねるのが、仕入れの仕事です。迷うというより、見た瞬間にわかる。それは経験というより、毎日ちゃんと見続けてきた結果だと思っています。
肉の仕入れはまた別の目線が必要です。牛ハラミひとつとっても、産地・部位・その日の状態によって鉄板での扱い方が変わる。A5ランクの飛騨牛や宮崎産黒毛和牛を扱うときは特に、仕入れの段階から「どう焼くか」をイメージしながら選んでいます。食材を選んでいるつもりで、実は料理の設計を始めているんです。
仕込みの時間。丁寧に、でも手をかけすぎない
市場から戻ったら、厨房での仕込みが始まります。野菜の下処理、肉の下ごしらえ、ソース類の確認。バーニャカウダに使う地元野菜は、その日届いたものによって組み合わせを変えることもあります。何を合わせると「今日らしい一皿」になるか、毎回少し考えます。
名物の「うそつきピザ」の仕込みも欠かせません。お好み焼き用の粉を使った生地は、一見ピザに見えるのに食べると不思議な美味しさ——これが「うそつき」の由来です。バーナーで仕上げるときの火入れのタイミングは、毎回同じようで少しずつ調整しています。お客様が「毎回取り合いになる」と言ってくださるのが、本当に嬉しい。
仕込みの大原則は「素材に余計なことをしすぎない」こと。200℃を超える分厚い鉄板が、素材の旨みを引き出す仕事をしてくれます。だから仕込みは「引き算の準備」——いかに素材の良さをそのまま届けられるか、を考えながらやっています。
✓ ここまでのポイント
- 仕入れは京田辺・久御山・八幡・宇治田原など地元産野菜にこだわり、毎日状態を見て判断している
- 肉は産地・部位・熟成度を見極め、「焼き方のイメージ」ごと仕入れる
- 仕込みは素材に手をかけすぎず、鉄板の力を最大限に活かす「引き算の準備」
開店前の鉄板。25mmの厚みが持つ意味
藤村商店の鉄板は厚さ約25mm。これが蓄熱性のポイントです。薄い鉄板だと肉を置いた瞬間に温度が落ちて、表面がきれいに焼き固まらない。旨みと肉汁が逃げてしまう。分厚い鉄板は、表面を瞬時に焼き固め、中の旨みをしっかり閉じ込める。だから鉄板の温度管理は、開店前から始まっています。
「どの温度帯で何を焼くか」——肉の種類や厚みによって使い分けるこの感覚は、33年の経験の中で体に染み込んだもの。ホテルのレストランで接客を学び、その後独立して「気取らず普段使いできる鉄板焼きの店を作りたい」と開業して13年。鉄板の前に立つたびに、その想いを確認するような気持ちがあります。
オープンキッチンにしているのも、意図があってのことです。お客様に鉄板の音、香り、焼き上がりの瞬間を見てもらいたい。料理はパフォーマンスではないけれど、「作っている人」が見える空間の方が、食事は美味しくなると思っています。
営業中。料理と会話、どちらも手を抜かない
開店すると、空気が変わります。地元の常連さんが顔を見せてくれたり、初めて来てくださるお客様がメニューを眺めていたり。18席という規模だからこそ、お客様一人ひとりの様子が自然と目に入ります。
「一人でもグループでも居心地がいい。また来たくなるお店です」
30代・女性
この言葉は本当に嬉しかった。「一人でも」というところが特に。カウンターでひとり静かに飲みながら食べる時間も、女子会でわいわい過ごす時間も、どちらも大切なものです。滞在時間に制限を設けていないのも、「ゆっくりしてほしい」という気持ちがあるからです。
「何を食べても美味しい。コスパも良くて、気軽に来られる」
40代・女性
客単価3,000円〜6,000円のディナー。飲み放題付きのコースもご用意しています。「良い素材を使いながらも気軽に来られる」という両立を大事にしているので、こういった声はまさに狙い目の反応です。
料理を届けながら、ひとことふたこと言葉を交わす。それだけで、お客様との距離は縮まります。ホテルのレストランで接客を学んだ経験が、今も自分の中に生きていると感じる瞬間です。料理だけでなく、人と人がつながる空間を作りたかった——その想いは、13年経っても変わっていません。
閉店後、そして明日の仕込みへ
営業が終わると、鉄板の清掃から一日が締まります。翌日の食材の確認、メニューの見直し、地元の農家さんとのやり取りを確認することもある。「明日は何が入ってくるか」を考えながら片付けをしている感じです。
市場から始まって、厨房に戻ってきた一日。これが毎日続いています。特別なことをしているつもりはなくて、ただ「妥協しない」を積み重ねているだけ。それが藤村商店の料理になっています。
松井山手駅から歩いて6分。18席の小さな鉄板バルですが、来てくださるお客様にとって「行きつけの一軒」になれたら、それが一番うれしいことです。
まとめ:市場から鉄板まで、全部が料理です
仕入れ・仕込み・焼き・接客——どこかで手を抜けば、それは鉄板の上に出てしまいます。「何を食べても美味しい」と言っていただけるのは、その一つ一つを省かないからだと思っています。
4月28日(火)・5月5日(火)は、通常定休日の火曜日ですが特別営業します。ゴールデンウィークのお食事やご家族との外食に、ぜひ藤村商店をご利用ください。貸切は14名様から対応可能。誕生日ケーキのお持ち込みもOKです。
京田辺・松井山手エリアで「ちゃんと美味しいものを食べたい夜」に、お待ちしています。
ご予約・お問い合わせはお気軽にどうぞ。
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