梅雨の時期になると、「今夜どこかで飲もう」と誘いたいのに、天気を理由についためらってしまうことってありませんか。傘を持ってでも行きたい、むしろ雨の夜だからこそ行きたい——そんなお店が近くにあったら、と思いながらスマホを閉じた経験がある方も多いのではないかと思います。
今回は、京田辺市松井山手にある鉄板バル藤村商店の、梅雨時のある一日に密着しました。オーナーシェフの藤村知広さんを主役に、仕込みから営業終了まで、雨の夜の店の空気感をそのままお伝えします。
こんな方におすすめ
- ✅ 松井山手・京田辺エリアで仲間とゆっくり飲める店を探している方
- ✅ 雨の日でも気持ちよく過ごせる居心地の良いお店を知りたい方
- ✅ コスパよく本格的な鉄板料理を楽しみたい方
- ✅ 女子会や少人数グループでの行きつけを見つけたい方
- ✅ 滞在時間を気にせず、会話に集中できるお店を探している方
雨の日こそ、仕込みは念入りに——午後3時の厨房
「フジムラです。今日は雨ですね」と藤村さんは笑いながら迎えてくれました。午後3時、松井ヶ丘交差点から50メートルほどの小さな路地に、藤村商店の灯りがともっています。
雨の日は、仕込みのリズムが変わる、と藤村さんは言います。「晴れた日より少し早めに来店されることが多いんです。外が鬱陶しいから早く入りたい、って感じで(笑)。だから仕込みも一段早めに進める。肉の温度を戻す時間も、野菜の下処理も、全部前倒しで」。
この日の仕込みで藤村さんが最初に手をつけたのは、牛ハラミ肉の温度管理です。冷蔵庫から出し、室温に戻しながら表面の状態を確認する。部位によって、そして日によって、肉のコンディションは微妙に違う。「同じハラミでも、今日の肉は少し繊維が細かい。だったら鉄板温度を気持ち高めに設定して、表面を一気に焼き固めた方が旨みが逃げない」と、包丁を持ちながら静かに話します。
厚さ約25mmの分厚い鉄板は、蓄熱性が高く200℃超まで熱せられます。その鉄板の特性を最大限に使うために、肉の状態を見極める作業が欠かせない。33年の経験が、手のひらと目に染み込んでいる——そんな仕込みの時間でした。
地元野菜の準備も同時進行です。京田辺、久御山、八幡、宇治田原といった近隣産地から届いた野菜を、一つひとつ洗い、状態を見ながら切り分けていきます。「地元の野菜って、スーパーで売ってるものより味が濃い。バーニャカウダにするとそれがよくわかる。ソースに負けないんです」。
開店直後の空気——雨の夜に集まる顔なじみたち
午後5時半、開店。雨のせいか外は静かですが、6時を回ると常連のお客様が次々と扉を開けます。
「いらっしゃい、雨の中ありがとうございます」。藤村さんの声は、ホテルのレストランで接客を重ねてきた年月が感じられる、温かみのある通りの良い声です。でも、かしこまった感じはまったくない。むしろ近所の顔なじみと話すような自然さで、カウンター越しに会話が始まります。
この日、最初に来店したのは30代の女性2人組。「梅雨入りしたら絶対ここ来ようって話してたんです」と笑います。雨の日に来たくなるお店——これがどれだけすごいことか、わかります? 天気が悪いと人は動かない。それでも来たくなる理由が、この店にはある。
オープンキッチンなので、カウンター席に座ると藤村さんの調理がすぐ目の前で見えます。鉄板に肉が落ちた瞬間の音、立ち上がる煙、香ばしいにおい。この「ライブ感」が会話の呼び水になります。「あれ何ですか?」「牛ハラミですよ、食べますか?」——こんなやりとりが自然と生まれる距離感です。
藤村さんは独立当初から「気取らず普段使いできる鉄板焼きの店」を作りたかったと言います。「ホテルで働いていた頃、料理はすごく美味しいのに、なんかお客様に緊張感があるな、と感じることがあって。もったいないなぁって。美味しいものって、リラックスして食べた方が絶対おいしいじゃないですか」。
✓ ここまでのポイント
- 仕込みは肉の状態を毎日見極め、鉄板温度まで調整する丁寧な仕事が土台にある
- オープンキッチンのライブ感と、ホテル経験から生まれた自然な接客が「ゆっくりできる空間」をつくっている
- 雨の日でも来たくなるのは、気取りのない居心地の良さと料理の確かさが両立しているから
名物「うそつきピザ」が運ばれた瞬間——テーブルが沸く
7時を過ぎると、席はほぼ埋まっています。テーブルから笑い声が上がったのは、一枚の皿が届いた瞬間でした。
名物のうそつきピザです。
お好み焼き用の粉を生地に使い、バーナーで仕上げる独自メニュー。ピザのようで、ピザじゃない。でも確実に美味しい——だから「うそつき」。この説明を藤村さんがするときの顔が、また楽しそうで。「毎回お客様が取り合いになるんですよ(笑)。最初に出したのはずいぶん昔なんですけど、これだけはメニューから外せなくなってしまって」。
「うそつきピザは毎回取り合い」「何を食べても美味しい」
常連のお客様より
グループでの来店が多い梅雨時、テーブルの真ん中に置かれたうそつきピザは、まさに会話の起点になります。「これ、ピザ?」「ピザじゃないらしいですよ」「え、でも美味しい」——この会話、この店では毎晩どこかで起きています。
牛ハラミステーキが鉄板で焼かれる音がカウンターから響く中、テーブル席では鉄板だし巻きやアヒージョが並びます。地元野菜のバーニャカウダはグループの中で一人だけ野菜が好きじゃないという方も「これなら食べられる」と言うことが多い、と藤村さん。素材の味がはっきり出るから、野菜嫌いを変えることがある一品だそうです。
客単価は3,000円〜6,000円。飲み放題付きのコースも用意されていて、女子会や少人数グループが心ゆくまで楽しめる価格帯です。滞在時間に制限はなく、「ゆっくりしていってください」が藤村さんの口癖です。
「一人でもグループでも居心地がいい」「また来たくなるお店」「コスパが良い」
ご利用いただいたお客様より
雨音が聞こえる夜の終わり——また来たくなる理由
9時を過ぎても、席は賑やかです。雨の日は外に出る気力がいる分、一度腰を落ち着けると長居したくなる。藤村商店はそれを歓迎します。「時計を気にしながら飲むって、なんか違うじゃないですか。せっかく来てくれたんだから、ゆっくり楽しんでほしい」。
カウンター席の常連さんとテーブル席のグループが、ふとした話題で会話するような場面も、この店では珍しくない。知らない者同士が自然につながる空間——藤村さんが大切にしてきた「人と人がつながる場所」は、雨の夜にこそ鮮明に見えます。
18席の小さな店が、一夜に何度笑い声で満たされたか。それが答えのような気がしました。
松井山手駅から徒歩6分。駐車場も1台あります。来週末、雨予報が出ていたとしても——いや、だからこそ——ぜひどうぞ。
まとめ:梅雨の夜の「行きたい店」が、松井山手にある
雨の日に外へ出るのは少し億劫でも、「あの店に行こう」という理由があれば話は別です。鉄板バル藤村商店は、気取らず入れて、料理がちゃんと美味しくて、時間を忘れて話せる——そんな条件を、松井山手という地元で13年かけて積み上げてきた一軒です。
仲間とゆっくり過ごしたい夜に、ぜひ思い出してもらえたら嬉しいです。梅雨時の定休日(通常火曜)にも特別営業日がありますので、お気軽にご確認ください(4月28日・5月5日は火曜日ですが営業しています)。
ご予約・お問い合わせはお気軽にどうぞ。お待ちしています。
📞 電話: 0774-64-1164
🍽 ご予約はこちら
鉄板バル藤村商店
京都府京田辺市松井ヶ丘3丁目8-16
松井山手駅より徒歩6分 / 松井ヶ丘交差点より50m
全席禁煙・18席・14名以上から貸切OK


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